—この平均値をご覧になっていかがですか？
予想外の点はなく、リアルさを感じますねー。
男性は、女性は大きいおちんちんの方が喜ぶ、と思っている方が多いですが、私はこの平均値ぐらいが好きな大きさです。
おちんちんの大きさの好みって、その人によるんですよね。
膣はその形状が隠れていて分かりにくいですが、たぶん、男性器と同じくらい幅広いバリエーションがあると思います。
相性の組み合わせも気が遠くなるくらいにあるので、相性のいい組み合わせの相手を探すより、お互い探り合ってツボをがっちり掴んでいくのが極上快楽への近道だと思うんですが、一方で、これは「性器の相性がいい」としか例えようのない、出会い頭で最高のプレイもあったので、なんとも言えないですね。
その出来事は、めぐり合わせの奇跡として、たまに思い出します（笑）

—タミヤリョウコさんならではの、「サイズに関する話」を教えて下さい。
男性器って、ゲイ男性じゃなかったら他人と比べる機会はあまり無いですよね。特に勃っているのは（笑）
男性が言う「自分のは大きい」「小さい」って、本当に比較して出てきた大きさじゃなくて、それまでセックスした女性に言われたり、満足させたかどうかの経験を元に作られた「思い出」サイズなんじゃないかと。

—なるほど！言われてみれば確かにそうかもしれませんね。
風俗に来るお客さんとサイズの話をすることもありますが、現実サイズと思い出サイズに大きな開きがあるのを目の当たりにすると、そこに至ったそれぞれのドラマを思わず想像してしまいます。
時には、お客さんから青春の甘酸っぱい思い出やビターな恋の記憶が垣間見えたり…。思い出サイズに関する男性心理は奥深いです（笑）
女性は男性のサイズにはそれほどこだわらない人が多いかと思いますよ。
それよりは、こちらのツボを押さえてくれることが大事（笑）
女性がサイズのことを真剣に考えるのは、コンドームを選ぶ時です。
風俗嬢は基本的に、どんなサイズのおちんちんがやってきても「よっしゃー！どんとこーい！」の心意気なんですが、ソープなどコンドームを使う職種では「む！この大きさは…（キラーン★）」と冷静に判断してフィットするコンドームのサイズをスタンバイしておく必要があります。
今回、この調査結果で、メインで用意したいコンドームのサイズがはっきりしますね。このデータは風俗で働く女の子にも広めたいです！
 
—TENGAは今後こうあるべきだ！といった、タミヤリョウコさんの考える未来のTENGAはどのような製品になっていると思いますか？
他のオナホールについては聞いたことありませんが、TENGAのお話はよく聞きます。
TENGAがあまりに良かったからつい話題になるのか、そのデザインのかっこよさから口にするハードルが下がるんでしょうか。
TENGAの話はエロ話と言うよりも感動体験を話すジャンルとして確立されている感があります（笑）
男性自身が語る、快楽の核心の話はとても興味深いです。
風俗で働いていると、誰にも言えなかった性の悩み、性癖、体験談をお客さまから伺うことも多いのですが、それは他には語れる場所がないんですよね。
「ホントはこうしたい」プレイの話などを聞くと、勇気を出して彼女に言ってみたら？とつい思うんですが、自分も恋人になんでも要求できるかといったらそうじゃないですしね（笑）
よほどサバけた気の合う間柄でなければ、「だいたい合ってるんだけど、ちょっと違う」など、物理的な細かなダメ出しって難しくないですか？
誰でも、相手がどうしたらもっと感じるのか知りたいし、自分のことも知ってほしい、そして、友人同士、情報交換もしたいはずなのに、現状の性の話の口に出しにくさはなんなんでしょう。
性の話を聞きたくない人に無理強いしないこと、プライベートをオープンにし過ぎない繊細さは必要ですが、不安や悩みを、同性、異性の友人、そしてセックスのパートナーともっと話ができたらな、と思います。
そこでTENGAの出番です。TENGAの体験を語る、ということは、すなわち自分の性を語ること。TENGAを媒介にして、カジュアルに、真面目に相手の体の秘密を今まで以上にどんどん聞きたいですね。できれば、女性用のTENGAグッズも発売され、それを使って快楽に溺れたあと、こちらの快楽のツボ、欲求も赤裸々に語りたいです（笑）

—性に関する相互理解のきっかけづくりに、TENGAが一役買っているということですね。未来のTENGAについてはいかがですか？
風俗で困るのが、「ナマで入れさせて」と言うお客様が後を絶たないこと。お気持ちはとてもよく分かるんですが（笑）それは性感染症予防、妊娠の点からも絶対にしてはいけないことなんです。
そこで！ナマより気持ちがいい、『バリアー機能付きTENGA』というのはどうでしょうか。コンドーム的機能をTENGAと合体させて、挿入できるTENGA。男性側はもちろん、女性の側も気持ちがよい二人で楽しめるTENGA。妊娠と病気の心配なく、快楽に没頭できたら最高です！　ぜひお願いします！

<タミヤリョウコ>
現役・元セックスワーカーによる編集プロダクション「SEXY MOUNTAIN」主宰
所属：ガールズヘルスラボフォーワーカーズ
現役嬢時代に風俗嬢が自ら健康情報を発信するグループに出会い、自分でも活動を始める。風俗嬢向けの性病予防パンフレットの作成のほか、コラム執筆、公的機関で講義等を行う。

風俗嬢が健康に働くためのサイト「ガールズヘルスラボ フォーワーカーズ」
Twitter ID:@GHLfav