TENGA VOICE
#79
森チャック キャラクターアーティスト
世の中に発表するのに今までにあったようなものを描いても意味がないし、つまんない。
今回のゲストは、ピンク色の熊「いたずらぐまのグル~ミ~」でお馴染みのキャラクターアーティスト、森チャックさんです。キャラクターに込められた思いや、TENGAについて、そして2018年12月18日(火)にLOFT9 Shibuyaで開催のトークイベントについて語っていただきました。
チャックさんといえば、鋭い牙と爪が生え、口元などに人を襲ったあとの返り血が付着したピンク色の熊「いたずらぐまのグル~ミ~」が一番に思い浮かびます。飼い主のピティーくんを襲ったり、返り血がついていたりと、特徴的なキャラクターですが、グル~ミ~に込められた思いは?
「込められた思いとかいうほどのことではありませんが、熊は『熊出没注意』という看板があるほど猛獣として人間に恐れられてるのに、よくおもちゃ屋さんで見かけるぬいぐるみ等ではその辺の大事な部分が全く感じられないなと常々思ってたんです。それとペットの飼育放棄問題や人間と動物の成長の早さの違い、別個体同士の共存の難しさ、依存、虐待などなど、色んな角度のテーマを盛り込んだキャラクターになっております。」
チャックさんのキャラクターは、暴力的な描写も印象的ですよね。今までの可愛いらしいキャラクターには、あまりない表現だと思うのですが、そのような表現をあえて使った理由は?障壁はありませんでしたか?
「血や暴力表現の挑戦はずっとやってますね。エロ本なみに売り場が限られます。そういう描写ってホラー的でリアルなタッチだとわりと許されるのに、可愛いタッチで描くと途端に毛嫌いする人が出てくる。可愛いものは可愛いことをしてないといけないというか。普通に生きてる人はそういう固定概念に支配されてる人がほとんどなので、仕方ないですが。なかった表現をあえて使った理由としては、世の中に発表するのに今までにあったようなものを描いても意味がないし、つまんない。そのおかげで今では『カワイイ』+『血』やブラックな表現が含まれてるキャラが出てくると『グル〜ミ〜っぽい、森チャックっぽい』って例えてくれてたりする。これってめちゃくちゃ嬉しいことです。」
キャラクターアーティストとして活躍しているチャックさんですが、現在のお仕事を目指したきっかけは?
「目指したことはなくて、いつの間にか、なってました。やりたくないことをやらないために、やりたいことだけをやってたら運良く。でも絵を仕事にするきっかけ自体は、ヤングマガジンで賞をとったタイミングですね。22歳の頃です。子供の頃は趣味でよく描いてはいましたね。雑誌のイラストコーナーとかに投稿したりしてました。だいたい掲載されてたので、いつか仕事にはなるんだろなーと漠然と思ってました。」
チャックさんの生み出したキャラクターたちは、世界中で愛され続けていますが、その魅力は何だと思いますか?
「魅力を自分でいうのはキモいのであれですが、固定概念に支配されてないセンスのいい人が世界中にたくさんいるということですかね。」
最近ですと『ロックマン』とコラボされていましたが、これまでもジャンル問わず幅広くコラボされていますよね。もしTENGAとのコラボレーションが実現したら、やってみたいことは?
「ありきたりなことかもしれませんが、TENGAのパッケージデザインをやりたいです。オブジェとしても飾ってもらえるような、コレクションできるような。でもグル〜ミ〜のファン層的に女の子用のグッズのほうがいいのかな…。…キャラクターの腕(爪)の形のSVRやVI-BOとか。」
2018年12月18日のファンイベント『ハイテンションチアノーゼ(HTZ)』で、初めてTENGAが協賛させていただけることになり、ご来場の方々にプレゼントをお配りさせていただきます!チャックさんもTENGAをご使用くださっているとお聞きしましたが、チャックさんとTENGAとの出会いを教えてください。
「『ご使用くださっている』と公言されるとめちゃくちゃシコってるみたいで恥ずかしいじゃないですか!(笑) 出会いは、ぼくのサイン会か何かの時にファンの方にEGGをいただいたのが最初ですね。」
お気に入りのTENGAはありますか?
「キース・ヘリングモデルですね、TENGAのイメージにぴったりですし。子供のころ好きで真似して描いてました。キースがまだご存命だったころです。」
ファンイベントの意気込みをお願いいたします!
「意気込みとかあってはいけない、ゆるいイベントです!!でも今回はトークのコーナーを長めにするので『あれ』とか『えーっと』とかをなるべく言わない。あと飲み過ぎて記憶を飛ばさない。(笑)」
最後に森チャックさんファン、TENGAユーザーへ一言お願いします!
「TENGAはもちろんどんどん使っていただきたいのですが、なるべくSEXもしてくださいね! あと、この記事をSNS等で拡散していただき、『TENGA×グル〜ミ〜』コラボを実現させてください。」
※こちらの記事は2018年12月掲載となります
森チャック キャラクターアーティスト
1973年3月23日生まれ
漫画家、商業イラストレーターを経て、2000年より世の中の矛盾や問題をキュートなキャラクターでシニカルに表現したシリーズ『チャッX(チャックス)』をスタート。代表作は『いたずらぐまのグル~ミ~』『汎用うさぎ』『クマキカイ』『がおくんのかわをかぶっためぇめぇさん』『つるしぐま』『はらぺこざめのスリットギル』他。